この涙を拭うのは、貴方でイイ。-大人の恋の罠-


というより。もし2人揃った場面に遭遇すれば、眩しすぎて失神しそう。


だけど、ぜひともツーショットを見てみたい…!



「ハハ。のんまで蘭ちゃんに惚れた?」


「うん!素敵すぎてドキドキしちゃう」


うるさい私を笑いながら、そう尋ねて来る祐くんに大きく頷き返した。



あの柔らかい笑顔を思い出すだけで、同性だろうがドキドキものだ。


となれば、祐くんは凄いよね。いや、顔が良いから気にならないとか…?



彼とは仕事を終えて改めて待ち合わせる事となり、今は定番の居酒屋に来ている。


今日は直帰して良いという尭くんの指示が、泉さんより届いたから早く終えられたけど。


いつもならば。銀座店の利奈さんを通じてか、直に連絡を入れてくれるクセに悲しくなる。


やっぱり避けられてる、むしろ私の存在を消したいのかな…?



なんだか、このまま尭くんとの距離が遠ざかっていくみたい…――


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