汗と涙と陸上部

１０００Jogがやっと終わって、体操、ストレッチ、２００ｍ流しに入った。

「２００ｍに入ったら、いきなり元気になるんだから・・・」
呆れた声で木川は言った。

「しょうがない。１０００Jogは体が勝手に拒否反応を起こして・・・」

「ぶっ」

「何？」

「おもしれぇ奴」

「何よ、人が真剣に説明してるのに！」

「ぶっ、ハハハッ」

「ムカつく」
もぉー、なんなの？もういい、１人で走る！
私は１人で２００ｍのスタートラインに立った。ここに立つと、風を感じる。

サーッ。風だ・・・。気持ちいい・・・。夕焼け色に染まる空、風を感じながら見つめた。
「気持ちいいな」

「うん」
いつの間にか、木川が私の横にいて、つぶやいた。
私は、怒ってたのを忘れて、返事をした。