KILLER GAME ~キラーゲーム~
……つまりだ、死体が無ければ…疑われない。

死体が無ければ殺人事件があったという事実が消える!!!

そうすれば、警察が捜査に乗り出す事はない!!





これは非常に簡単なことだが、驪夫は気づかなかった。

今まで、自分が警察官という事を利用して、何とか自分の殺人を消そう、もしくは他人に擦りつけようとしていたからだ。

これは驪夫にとって、自分が警察官で有るというキラーゲームにとって好都合な条件が招いた盲点だった。



「俺はやはり何かに導かれているのか⁇」

全てが事良く進んでいる。

それが不自然過ぎて逆に恐ろしい。




「田崎さん、今日も飲みに行きませんか?」

会議室を出た後、第一声が冨樫のこの一言だった。

今日も帰りが遅くなりそうだ。

そして、若干酒好きになりつつある。

俺はその後、新入りの部下、早美 勇一郎 (さなみ ゆういちろう)、雷道 影虎 (らいどう かげとら)、田沼 由和 (たぬま よしかず)に新しい仕事を教えた。

俺はその日、ニューナンブM60を鞄に入れ、持ち帰った。
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