双子☆Love
「何かお探しですか?」





しばらく挙動不審な感じで店内をうろついていた俺に、店員が声をかけてきた。




「はぁ……まぁ。」




いつもなら適当に言って切り上げるが、今日ばかりは助けてほしかった。




「何かあげたいなって思うんですけど、おすすめはありますか?」




「そうですねぇ……指輪ならこの辺りが売れ筋で……。」




どうも、梨香のイメージに合うものがない。




梨香には、キラキラ光輝き過ぎるのは似合わない。




キラキラしてるけど、控えめな感じがいい。





「……これは。」





一つのブレスレットが目に入った。




「あ、そちらは雪の結晶をかたどったブレスレットで、淡い水色の輝きが素敵ですよ。」




……うん。梨香のイメージにぴったりだ。




「これ、ください。」





生まれて初めて、好きな女のためにアクセサリーを買った。
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