双子☆Love
「……か。梨香。」



「……ん?」



気がつくと、バスには私と結花ちゃんしか乗っていなかった。



「……佑樹は?」



「先に降りたよ。ってかあんた、佑樹って。」



「だって、佑樹がそう呼べって……。」



「はぁ……。まぁいいわ。それより早く降りましょ。」


「うん。」



私は、手荷物を持ちバスを降りた。



……あれ?そう言えば……。


「佑樹も寝てなかった?」


「えぇ、えぇ。寝てたわよ。ほら!」



若干怒りぎみで、携帯の画面を私に見せる結花ちゃん。


「何?……あっ!!」



そこには、互いに寄り添う形で眠っている私と佑樹が写っていた。



「ちょっと!いつ撮ったの?」



「佑樹を起こす前。佑樹に見せたら、すぐメールで送れって笑ってたわ。」




「で、送ったの??」



「佑樹に聞けば?」



結花ちゃんは意地悪だ。


今の状況をずっと楽しんでる。



「……意地悪。」



「何か言ったかしら?」




そう言った結花ちゃんの表情が笑ってるのに、今まで見たことないくらい怖かったから



「……何でもありません。」



そう言うしかなかった。
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