双子☆Love
「いくらだった?」



松井くんは、私に今川焼を買ってきてくれた。



「いいよ。僕の奢り。」



「えっ、悪いよ。」



そう言って財布を出す私。



「いいって。こんなことぐらいじゃないと見栄はれないし。」




「……でも。」



「じゃあ、代わりにアドレスを教えてくれない?」



そう言って、美味しそうに今川焼を食べる松井くん。


「そんなことでいいの?」



「僕にとっては一万円もらうより嬉しいかも。」




私とアドレス交換するのが一万円もらうより嬉しいなんて……変なの。




「いいよ。何か変な感じするけど。」





そう言って私は携帯を出した。




「あっ、そうだ。」



「えっ?何?」



「……佑樹にはもうアドレス教えた?」




どうしてそんなに心配そうな顔するんだろう……?




「ううん。佑樹にはまだ教えてないけど?」
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