傷だらけのラブレター




「この前は突然、ラブレターを渡してすいませんでした。」

『あ、うん。』





そのラブレターを破ってしまった罪意識からか、なんとなく居心地の悪さを感じる俺。



せっかく書いたものを、あんな風にすることなかったと思う。



けれども、愛未に渡さなくてもいいじゃんかよ…。




「読んで、くれましたか…?」




恐る恐る伏し目がちに俺を見てくる彼女に、俺はお得意のへラッとした笑顔を見せた。




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