傷だらけのラブレター
私が浅野目くんを見つめる瞳は、緊張と希望が半分半分。
そんな私を見ながら、浅野目くんはやんわりとした口調とともに微笑む。
「俺、帰るわ!」
『えっ…!?』
見事に期待を裏切られた、瞬間だった。
思わず口から零れたのは、戸惑いだらけな心。
『な、なんで…?』
「えっ?だって2人、お取り込み中みたいだし。
俺いたら、邪魔じゃん。」
悪気なく言う浅野目くんに、なんだか泣きたくなる。