傷だらけのラブレター
“その手術、成功率が悪いんだ”
…なぁ、愛未。
君は放心状態の俺に追い討ちをかけるように、淡々と言葉を喋ったね。
……俺、今でも信じられないんだ。
愛未の生きる確率が、20パーセントしかないなんて…。
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『……。』
静かに目を瞑り、お墓の前で手を合わせる。
ゆらゆらと穏やかな風が流れるなかで、俺は小さくしゃがみ込んでいた。