傷だらけのラブレター



自分が考え始めたくせに、“死”という単語を聞いて、胸が苦しくなってくる俺。



そんなこと考えなきゃよかったと、今更後悔しても遅い。





俺の頭には、嫌でもあの時の映像が流れ出していた。






――――――――…
―――――――…
――――――…






「ねぇ、圭。」





俺が、中学一年生の時。


…まだ、姉ちゃんが生きていた頃。




姉ちゃんが病室で、意味あり気に話しかけてきた。




「あの女の子、知ってる?」




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