傷だらけのラブレター

あなたの後ろ。特等席。





「…じゃあ、ここはー、暁。お前が問題解いてみろ。」





突然指名をされて、ビクッと肩を揺らしながら、寝ていた体を持ちあげる直也。


そして…。それを瞬きさえもせずに見つめる私。




…大丈夫。


私の席は直也の真後ろ。



いくら直也を盗み見したって、背中ごしの私の視線に、直也が気づくわけがない。




「先生っ、こんな難しい問題解けるわけないじゃないですか!」

「それはお前が寝てるからだ!」



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