傷だらけのラブレター




やっぱり、私と直也の気持ちは交わらない運命なのかもしれない。





『…なお、や……?』




目を、二度疑ってしまった。




一度目は、直也が帰り道の途中の公園にいたことに驚き、


二度目は、それ以外に人がいたことに驚く。




―…なんで、菜穂ちゃんと一緒にいるの?





「……あっ」




直也が私の姿に気づき、逃げるように立ち去ろうとする。




私は、瞬時に腕を伸ばしていた。




『…待って!』




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