傷だらけのラブレター
「……。」
『……。』
息を吸うのでさえ躊躇われる空気の中、聞こえるのは2人の呼吸。
掴んだ直也の腕は、まだ離せないでいた。
「…で、なに?」
『……。』
「俺、愛未と話すことなんてないんだけど。」
冷たく、突き放された。
いつもと全く違う感情のない声色に、なんだか泣きたくなる。
…ここで怯んじゃ、だめだ。
『…っ、直也はなくても、私にはあるの!』
だからお願い。
突き放したりなんかしないで。