傷だらけのラブレター



―…それは、あまりにも突然で。



私の決意を揺るがすには、十分なものだった。





「…本当に?」




それは、予想してたものとは正反対なもの。



グイッと、私の顔は直也に強制的に引き上げられ、私と直也の目があう形になる。




反らしたくても、そらせない。



そんな感じだった。





『……っ?』




まさか聞き返されると思ってなかった私は、声が出ない変わりに小さく頷く。



直也の目は、まだ私の目を離してくれない。




< 97 / 459 >

この作品をシェア

pagetop