屍都市Ⅱ
深幸がどれ程詰問しても、理子はノラリクラリとかわして肝心な事を話さない。

普段飄々としている深幸も、流石に堪忍袋の緒が切れた。

「わかったわ!明日理子んとこ行くから!直接会って洗いざらい話してもらうからね!」

ちょっと待って、それは勘弁してと言い訳をする理子の言葉にも耳を貸さず、彼女は電話を切る。

そうだ、はじめからこうすればよかったのだ。

直接理子の所に行って、生活態度を改めてやろう。

占い師などという胡散臭い商売をしている彼女が、他人の生活態度をとやかく言える立場ではないような気もするのだが。

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