タイムリミット




放たれた言葉に今度は力が弱まり携帯を落下させそうになった。



あいつを傷つけるだと!?

俺はそんなことしない。



『傷つけてねぇよ?』




『じゃあ何で奈未が泣いてんのよ?』




『そんなの知らねぇよ!そこにいるなら奈未と代わってくれ!』



しばらくの沈黙。


電話が切れる時の機械音もなく待たされる。




『……もしもし…?』




君の声。



ついさっき聞いたばかりなのに懐かしく感じる。



『何が悲しい?何が嫌い?』




『歯の浮くような言葉に言う人は嫌い。……本当はそんなこと思ってくれてない』





< 56 / 87 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop