猛獣に射抜かれる様な愛


恐らく隠し撮りをしたのであろう彼氏の斜め顔写真を見て、ドクンと強く鼓動が打たれた


頭が真っ白になって行く…


この男は…駄目…




「ねぇ…彼氏の名前は?」


「俊介って言うんだけど…どうして?」




俊介か…


私の知ってる男の名は俊也だけど…名前を偽ってる可能性が高い


ううん…恐らく偽ってる


だってその写真に写る男が俊也だって事、耳にある傷で一目瞭然だもの


あの傷は紛れも無く…あの時、私が引っ掻いて付けた傷…



< 46 / 333 >

この作品をシェア

pagetop