猛獣に射抜かれる様な愛


今日はいつもと違い仲間が傷を負った。今まで単独任務だった結菜にとっては心身共に衝撃的な事なのかもしれないとソファーに凭れていた背を起こしテレビを見つめる


勿論、矢斗自身もこの様な事は滅多に起こらない為衝撃的だった


だが矢斗の場合はこの様な精神的な面でも訓練されている為慣れている訳ではないが結菜よりかは忍耐力がある


結菜にとっては初めて出来た仲間の負傷…もしかしたら思い詰めて居るのかもしれないと脳裏を過ぎる


かと言ってアイツが何処で何をして居るか等、皆目見当も付かない


だが、もし居るとすれば一カ所だけ心当たりがある


矢斗は重い腰を上げ車の鍵を握ればテレビの電源を消し部屋を後にした。



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