夢幻の姫君
その事を聞いた後ホッとした。今度は失わなかった。よかった……
 って

「お前って言うなよ! 一応あなたの上司なんだけど……忘れてないかい?」
「忘れていたのはあなたでしょうに。美羅の格好でその言葉遣いされると、気持ち悪…」
「気持ち悪いゆうな!!」

うぅぅ。ちょっと心折れた。酷いだろうこれは。何で敬いが無いの! 拾ったの私なのに!!
 クーも、ハルも、美羅も私なのに! みんな一緒なのに!

涙目になった私を見て、笑いながら隼人はいう。

「ごめんごめん。 でもその方がお前らしい」
「お前って言うなって…」
「あきらめろ」

言い合いしているところに、真琴と怜斗が入ってきた。
 この組み合わせ…… 
いやぁぁぁぁぁ 説教 説教であります!! 真琴君後ろ怖いよぉぉぉ

「起きたんですね。良かった。久しぶりですね。ハル」
「う、うん。久しぶり怜斗。 紳士になりましたね。誰かと違って……」
「誰かな?それは」

いやぁ、笑顔が黒いです。真琴君。全部黒いです。
 ええ、もちろん貴方でありますよ。そのせいで隼人があんなに――――

「ただ漏れですよ。黒いとか」
「えっ?!」

ウソッ マジですか?

「やっぱり思っていたんですね」

ハメラレターー

「何で、分かったの?」
「予測済みです。後は父から」

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