偶然聞こえたその音が

お通夜だから
私の父はここに泊まるんだと


私たちは
家に帰る…今日…



夜寝れるだろうか



ちっぽけな不安を背負い



帰る前に棺に入っている
おじいちゃんに
挨拶


半年ぶりにみた
おじいちゃんの顔



………誰?


って思うほど
記憶の中のおじいちゃん
とはかけはなれた


顔だった


頬はとても痩けて
青白い肌
人形のようだった



…何度でも会いに行けば…




よかった



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