あひるの仔に天使の羽根を
 

その時――


玲くんが電源を入れた画面から、映された景色がぶれ始め…やがて真っ黒になり、ジリジリといった…ラジオが混線しているような音が、スピーカーから流れた。



「早く――」



それは女声で。


ああ、確かに須臾の声で。





「オラっちを迎えにきてくんろ」





「「は!?」」


あたしと煌が同時に変な声を上げた。




「主さんが好きだべや。好きでたまらんやんけ。

べりべりらびゅーじゃけん」





何処の…言葉なんだろうか?


日本語…?



1つ――

判ることは。



「拙者と"こすぷれ"やりたまえ。我が輩は、腹減ったぞよ。這いつくばれ、ダーリン」



2ヶ月前を思い返しても。


由香ちゃん。


最高。


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