あひるの仔に天使の羽根を


「月お腹ぺっこぺこ~。


ねえ、もう食べてもいい~?」



冗談じゃない。



こんな処で僕は。




――あたしを助けに帰ってきて?




動かない僕の身体。



どうしても動いてくれない身体。



失われる血液。



意識が飛びそうに苦しい心臓。



僕の…紫堂の力も使えない。


< 499 / 1,396 >

この作品をシェア

pagetop