あひるの仔に天使の羽根を


「煌、煌、煌!!! 此処から出して!!!」



再びドアを叩いた手は――



「――ごめん。

僕はやめる気はない。

優しく……するから」



玲くんに捻りとられて。



「限界…なんだ。

こうするしか……収まらない」



悲痛に暮れる震える声も、あたしの恐怖を煽るもので。



「君を…僕のものにしたい」



優しい玲くんが消える。

ほっこり笑う玲くんが崩れていく。


居るのはただ――


欲に揺らいだ1人の男。



身体が浮く感覚。


「止め…止めて…ねえ、お願いだから!!!」


玲くんが泣き喚くあたしを抱き上げ、



「ごめん、芹霞」



あたしをベッドに連れて――



「好きだ……」



上から覆い被さってきた。



力で組み敷かれていく。



あたしは――


「やだああああああ!!!」


声を張り上げた。


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