その先へ

第5歩

遊園地に着き、最初に乗るアトラクションを決める僕ら。


「やっぱりジェットコースターでしょ?」


ユーヘイとカンちゃんはチラシに載っていた最新絶叫マシーンを指差しワクワクしていた。


「混みそうだから先に並んだ方が良さそうね」


フミナも同意し、僕らは列の最後尾に向かった。



【待ち時間:60分】



「平日なのに意外に混んでるな」


タキが待ち時間の書いた看板を見て嫌そうに言ったが、


「週末なら3時間は並ぶよ!!ラッキーな方だって!!」


カンちゃんがそう言うと、仕方なさそうな顔をして大人しく並んだ。


「ねぇ、ちょっとチケット出して」


突然のカノンのお願いに意味も分からずチケットを出す残りの5人。
カノンはそれを集め始めると、


「すぐ戻るから並んで待ってて!!」


と、一人列から離れどこかへ向かって走り出した。


「おいカノン!?どうした!?」


ユーヘイの言葉に耳を傾けることなく、気付くと彼女の姿は見えなくなっていた。

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