悲しみの連鎖


「信じるから…もう、こっちに戻ってきて!」

ゆっくりと

戻ってくる

「こんな命、別にどうってことなかったのに…むしろなくなった方が…」

「そんなこと言わないで…なくなっていい命なんて一つもないんだから…一つ、一つに大事なものがいっぱい詰まってるんだから…」

「…俺には…何もないんだよ…あるとすれば、二人を仲直りさせることだけだ」

「どうしてそこまでできるの?」

「亜紀が…好きだから。それだけじゃない、仲のいい二人がすごく好きなんだ」

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