田舎の花~原爆を生き抜いたシイエ~
長崎…そして奉公
シィエ達が長崎の港に着いた頃にもう日が暮れていた

初めて見る長崎の街はキラキラと灯が灯り10歳を過ぎたばかりの二人はあまりの美しさに興奮をおさえきれずに大騒ぎ

「うわっ綺麗かね~ヨッコちゃん!田舎で見る星のごたる」

「うん星のごたる」

物静かなヨッコちゃんもかなりの興奮状態だ

二人分目をパチパチしながら港をくるくる回ってはしゃぐ

迎えに来てくれたお店の番頭さんも笑顔で二人の姿をながめていた

これが昭和10年4月の事である
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