田舎の花～原爆を生き抜いたシイエ～

シイエの人生

長崎県大村市

ここに初五郎とシイエの終の住処があった

子供らが独立後年老いた二人は隠居生活を始めた

いつの間にか孫は15人にまで膨れ上がり

夏休みともなると三部屋しかない小さな家は子供達でぎゅうぎゅうづめだ

シイエは布団の上で暴れる子供らを集めては原爆の話をした

そして朝になると食パンをみんなで食べながらその美味しさについて語る

孫達に少しずつ命を教えていったのだ