中編集

ぎゅっと、
空いていた右手で
秋吉の袖を掴む遠藤さんを見ていると、
やっぱり秋吉には
何だか勿体ない様な
気がしてならない。



「絶対、絶対だよ?」

「うん!
どっかで時間潰してて?」

「うん!」



にこっと、
多分秋吉にしか向けない笑顔で
笑う遠藤さんは、
やっぱり
やーっぱり、秋吉には
勿体ない気がしてならない。

無意識の内に微かに首を
捻らせていたようで、
田中に心配されてしまった。

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