中編集
眉尻を下げて
オロオロし始めた彼の頬に、
少し背伸びをして
素早くキスをする。
仕返し、だ。
結局私も
我慢出来なかった。
とことん
彼に引きずられているような
気がする。
こんな人前でキスするなんて!
有り得ない!
彼は驚いた様子で、
自分の右頬を押さえながらも
嬉しそうに
にこぉ~と笑った。
「ありがと!
美穂、大好きだぞ!」
「ん、ん!
じゃ、じゃあ私近くで時間潰すね!」
「うん!待ってて♪」