中編集

遠藤美穂①


ショッピングが
一段落ついた駐車場の車の中で、
彼の携帯が甲高く自己主張をする。


嫌な予感がする。

こういう時の予感は的中しやすい。



「あー…最悪」



車の運転席で着信を受け取った彼は、
ハンドルにおでこをこつんと当てて
深い溜息を吐いた。

隣の助手席で堂々と
聞き耳を立てていた私は、
話の内容が丸聞こえで悲しくなる。


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