TENDRE POISON ~優しい毒~

◆午前3時のチョコ◆




◆◆◆◆◆◆◆◆


「さいてー」


鬼頭はそう言って出て行ってしまった。


僕は追いかけることもできなかった。


鬼頭の言ったとおり、僕は最低だ。


鬼頭をまこと間違えるなんて……




ピンポーン




ソファの上で頭を抱えてると、インターホンがなった。


誰だろう。こんな時間に……


「はい」


インターホンに向かって気のない返事をする。


『あ、俺』





……!




僕は慌てて、扉を開けに走った。


ガチャリと音を立てて、扉を開けるとまこが突っ立っていた。


「よ!」


「どうしたの?」


「単なる気まぐれ。ほれ、差し入れ」


そう言ってまこは僕にケーキの箱のようなものを手渡した。





「お前んちで一杯やろうかと思ってね」






< 131 / 494 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop