TENDRE POISON ~優しい毒~
僕は……
狂気とも言える、深い愛情の表と裏。
これが僕の求めていた真実。
僕は知りたかった。
だけど後悔している。
知りたくなかった。
全てを聞いても僕は微動だにできなかった。
膝まづいたまま、ただ目を開いて楠を見つめるしかできなかった。
そうしてどれぐらいたったろう。
一時間……いや、本当は1分にも満たない時間だったかもしれない。
ガサッと葉が掠れる音がして、僕の背後で影が動いた。
足音がして、僕のすぐ後ろで止まった。
楠 明良だった。