僕の死に方
 第三者の犯行による死。
 あれからずっと、その方法についてばかり考えていた。
 誰かから称えられるような死など、そうそう無いように思える。
 だけど、考える時間はいくらでもあった。それこそ、退屈な毎日の賜物とも言えるほどに。

「ねぇ、ちょっといいかな?」
 藤見正信を取り囲んでいる、数名の生徒に声をかける。
「あ~あ、酷いな。何もこんなにまでしなくていいのに」
 蹴られたのか、背中に上履きの跡がついていたので、それを丁寧に払ってやる。
 藤見正信にも、彼を苛めていた人間にも、僕の行動は思いもよらないものだったのだろう。
 誰もが、動揺を隠そうとはしなかった。

 この日から、僕は僕のために、彼を、藤見正信を助けることにした。
 そう、僕が死ぬための計画を、始めるために。
< 9 / 52 >

この作品をシェア

pagetop