約束の日

「…分かった。随分遅かったわね?ご苦労様。待ってるからね。」

携帯電話を折り畳むと、女の口から初めて安堵の溜息がこぼれた。

約束の時間まで残り10分。

ようやく男から

「これから向かう」との連絡を受けた。

外出先から戻り、男が来るのを待つこと2時間。

タバコは2箱も消費してしまった。

不安であり、苛立たしくもあった2時間。

女には途方もなく長い時間に感じられた。
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