クリスティアナ
「これは酷い……」


症状を見て取ったガラムは秀麗な顔に眉を寄せた。



「ガラム様、この娘を助けて下さい」



憔悴したような表情のキースが口を開いた。



「見てみよう」



シャツの袖をまくり上げ1人の薬師の場所へ立った。



この娘……。



この世界に珍しいストロベリーブロンドの髪。



腕の酷い傷。



朦朧としているが気を失っていない精神力。



きっと何をされているのかもわからないだろう。



ガラムは娘の額に指を置くと呪文を唱えた。



すると娘は眠るように意識を手放した。



そして傷口に手を当てて呪文を唱える。



薬師によっておおかたの膿はなくなっていた。




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