ミルクティー
「お茶、取りに行って来る」


そう言ってこの場を離れていてしまった海斗。


今は、玉城さんと2人きり…

私の向い側に座って私の方を見てずっとニコニコしている。


海斗の作ってくれたサンドウィッチを無言で口に運ぶ私。



「あー本当に可愛い」

「あ、ありがとうございます」


急に話しかけられてびっくりした。


「けど、海斗がねぇー…
あんな顔、初めて見たわよ」

「どんな、ですか?」

「海斗の優しい目かな…
それにあの喋り方。
私には絶対してくれないもん」


そう言ってちょっと頬を膨らましている。


可愛いなぁ~



女の私でも玉城さんを見ているとドキドキしてしまう。



「海斗や陸から話を聞いていたけど…
まさかこんなに可愛い子だなんて」

「玉城さんもとっても可愛いです…」

「『玉城さん』だなんて固くなくていいよ!
苗字じゃなくて名前で呼んで♪」

「でも…」

「いいから!」

「結衣さん…」

「ん~可愛い!!」

「あははは…」




「結衣、雛那ちゃんの事考えろよ」

「あっ海斗遅ーい」

「しょうがないだろ。
ほらお茶。

雛那ちゃんにはミルクティーって思ったけど無かったからレモンティーでいい?」

「うん、ありがとう」


わざわざミルクティー探してくれたのかな?

ちょっと嬉しい。



「ちょっとー、何であたしは『緑茶』なの?
私も紅茶がよかったぁー」

「だってお前、『お茶買ってきて』って言ったじゃん」

「海斗の意地悪」

「意地悪で結構」


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