ミルクティー
「それで、今日は急いでどうしたの?」


そうだ!
今日、ここに来たのは海斗に見せたい物があったから。


「英語がね82点だったの」


私はカバンの中から今日返却されたテストを出した。

それを海斗みせたら…


「よく頑張ったね!
今回は今までで1番頑張っていたもんね」


「えへへ」



ちゃんと見ていてくれていたんだ。

嬉しい。



「それでね、それで…」


『紅葉見に行きたい』って言いたいのに…

言えない。

キンチョーする。


もし『ダメ』って言われたら…




「雛那ちゃんが頑張ったから約束の『紅葉』見に行こっか?」


「いいの?」


「見に行く為に頑張ったんじゃないの?」


「行く、行きたい!」


「そんなに強く言わなくても分かっているから」



やったー。

海斗と紅葉に行ける。



この2週間、私は必死に勉強した。

問題集はいつもなら3回しかやらないのを7回やった。

おかげてノートが沢山無くなってしまった…



「いつがいいかなぁ〜
そろそろ見頃だと思うけど…」


「私は海斗に合わせるよ」


「じゃあ決めたらまた教えるから」


「うん♪」



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