ミルクティー
モミジの道を歩き終わった後、私達は車に戻った。

歩いている時は何も言ってくれなかった。



私の頭の片隅にはお兄さんの言葉。

海斗に聞きたいけど…

聞きづらい。



「雛那ちゃん…
兄貴の言った言葉、覚えている?」


あっ…

『後少し』

これだよね。



「覚えて、いるよ」


「そっか。

兄貴の言葉、気にしないでね」


「海斗は、海斗はどっかに行っちゃうの?」



私が感じた小さな不安。

どこにも行かないで。

海斗と離れたくないよ…


せっかく、自分の気持ちに気付いたのに。

好きって分かったのに…



「雛那ちゃんは気にしなくて大丈夫だから。
今までどうりでいて。

今日は疲れたでしょ?
家の近くになったら起こすからそれまで眠っていいよ」



眠れるわけないじゃん。

隣には海斗が居るのに。

それに私の中に残る、小さな不安。


海斗は『気にしなくていい』って言ってくれたけど…
なんだか不安だよ。

突然居なくなったりしたら私


イヤだからね。

海斗…




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