ミルクティー
遠くから海斗が呼んでくれた。



「今日は遅くなって大丈夫?」


「お母さんに言えば大丈夫だけど…」


「じゃあ夕御飯、一緒に食べよ!!」


「いいの?」


「俺達はいいけど…」


私も海斗とご飯食べたいな。

だったら…


「お母さんに聞いてみる♪」


私は急いで電話を掛けようとするが…


「海斗ー携帯、車の中に置いてきちゃったよー」


「あーそうだ。
荷物全部車の中だもんな」


「グスッ、どうしよぅ…」


「泣かないの。
帰りに家に寄って、お母さんに聞いてみよっか」


「…うん」


もしかしたら海斗とご飯を食べられると思ったのに…

車の中にけ携帯を置いてきちゃったよ。

携帯が無かったらお母さんに連絡とれないよ。

あまりにも自分の失敗が悲しすぎて泣けてくる。


「海斗ー、ごめんね」


「謝らなくていいよ。
ほら、1回家に行こうか」


「うん」


海斗は私がこんな事したのに呆れないで優しく慰めてくれる。


「海斗…ありがとね」


「どういたしまして」


そう言って頭を撫でてくれた。




ポチャン

ミルクティーが落ちた。

海斗と出会ってから溜まったミルクティー。




私達は手を繋いで部屋を出た。

部屋の中で残った3人が「あの2人は仲がいい」なーんて話している事…

私と海斗には全く聞こえなかった。



それに私達は今夜の夕ご飯のメニューを考えていた。

私は行くなんて決まっていないけど…




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