キミを想うトキ
「お待たせ。ごめんね遅くなって。なかなかアルバム見つからなくて。」


アルバム…?



部屋に戻って来た飴玉男の手には
分厚い大きなアルバム


「お坊っちゃま、お茶お持ちしました。」


「うん。ありがと。」



手際よくテーブルに運ばれるティーカップ



一度来た事があるとはいえ
丁寧な扱いに慣れないあたしは困惑してしまう




「失礼いたしました。」


パタンと大きな扉が閉まって
この部屋に再びあたしと飴玉男二人きり





「桃ちゃん何味がいい?」


「話。してよ。お茶飲みに来たんじゃないんだから。」



悠長に紅茶を選ぶ飴玉男に
あたしは苛立ちながら口を開いた





「わかった。じゃあ話、しよう。」


あたしのその言葉に
急に真面目な顔をして飴玉男はティーカップをテーブルに置いた



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