キミを想うトキ

「あんたかわいそーだね。」


「……あぁ?」



飴玉男の言葉に
さっきまで笑ってた元カレの顔色が変わった



「だって桃ちゃんに飽きられちゃったんでしょ?かわいそ~。」


「ちょっと……!」



明らかに挑発的な飴玉男の言葉に
あたしはつい腕を掴んだ



あたしの為に
傷つく飴玉男は見たくない



でもそんなあたしの気持ちとは裏腹に
飴玉男は続けて口を開いた




あたしの手を強く握って





飴玉男―――?



「俺は桃ちゃんに飽きられたりしない。あんたとは違うんだよ。」

あたしの手を握ったまま
元カレにそう告げた飴玉男





重なった手のひらから飴玉男の気持ちも伝わって来て



あたしは泣きそうになった



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