キミを想うトキ


「いいよ、付き合っても。」




ドクン……


え……?




自分の耳を疑った



今のは……


何―――…?




「何なの?どうゆう……ッ!」

立ち上がろうとする千絵の腕を掴んだ


「桃?」


あたしは首を横に振って
千絵を再び座らせる




嘘だよね?


飴玉男が橘さんと付き合うはず



ない。





そうでしょ?






「桃………」


震えるあたしの手



千絵は上から自分の手を重ねて握りしめてくれた





「本当に……付き合ってくれるの…?」


「…いいよ。」





それは確かに飴玉男の声で


聞き間違えではなくて




でも


それ以上に聞きたくない言葉を




あたしは聞いてしまった



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