キミを想うトキ
「いつ…なんだろうね。誕生日……



あたし誰かに聞いてあげようか?」




千絵が気を遣ってくれて
あたしは小さく首を横に振った




「いいの。知らないままでいい。」


「でも……」





躊躇がちに呟いた千絵にあたしは笑った


「知ってたらつまんないでしょ?


知らない方が毎日ドキドキで楽しいじゃない。」








そんなあたしに

「そっか。」


そう言った千絵は
汗をかいたグラスを手にして笑った





そしてあたし達は再びグラスを交わして乾杯すると



今まで溜めてた話や
昔話に花を咲かせながら



朝まで語り明かした


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