キミを想うトキ

次の授業の用意をするあたしにまとわりついて
ニコニコとご機嫌な様子


毎日ご機嫌だけど。


「俺はね、友達なんかいらないの。桃ちゃんとイチゴ味の飴があれば十分♪」

「あたしはイチゴ味の飴と同類な訳ね。」


ロッカーに閉まってある教科書を取り出して飴玉男を横切る



千絵はもう先に移動してるようだ


飴玉男が現れて以来
千絵は気を遣ってるのか
移動教室の時は先に行くようになった


だから移動するまであたしは飴玉男と一緒




「そんな訳ないじゃん!俺は桃ちゃんが一番大好き♪」

そう言って移動するあたしの隣にピッタリくっついて歩く




大好き。ねぇ。


何でこの男はそんな事を恥ずかしげもなくサラリと言えるのだろうか。




謎だわ。


< 34 / 259 >

この作品をシェア

pagetop