black rose
プロローグ


バキッ
ドコッ

「いってぇな、何しやがる!」

その男は叫んだ。

「それは、こっちのセリフだ。
 俺が誰かわかんねぇだと!!」

相手の男はそう叫んだ。
そして、その時初めて露わになった
男に私は見いることしか出来なかった。


「お、お前は・・・。
 black・・・。」

そう囁くや否や、男は吹き飛んだ。

「なんだ。分かってんじゃねぇか。

 だったら、ここでこれ以上暴れんな。
 次やったらないと思え。」

そう囁いたblackと呼ばれた男に対し
先ほどの男は、一変してそそくさと
逃げて行った。


「あ、えっと、有り難う・・ございました。」

私は消え入るような声で礼を言った。

「ぁあ。
 気をつけろ」

彼はそれだけ言うと去って行った。
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