小さな恋【完結】

「真依子の声、聞かせてよ?」


「でも……恥ずかしい……――!!」


すると、大知はあたしの手を掴んで、自分の心臓に当てた。


トクントクンと早い鼓動を刻む心臓。



「恥ずかしいのも緊張してんのも、真依子だけじゃないから」


薄らと汗をかいた大知の固い胸からそっと手を離して、大知の首に腕を回す。
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