地味男子
 正門から出ると潤君が話した。

「家どっち?」

「あっちだけど…?」


 そんなこときいてどうするの?


 そんな言葉を遮るようにまた歩きだした潤君。


 ズキズキとドキドキがまじりあって変な感じ。



 しばらく歩いてピタッと止まった潤君。

「この辺りまで来れば大丈夫かな? …そこに座って?」

 相変わらずぼさぼさな黒髪を揺らしながら指をさす。


 それに従ういつも光ってるあたしの金髪。



 正反対だね。



「足見せて?」

 あたしの前にしゃがみこんだ潤君。


「…うん」


 素直に従っちゃう。



 …でも、なんで?


 足がどうかした?



 …あ、もしかして…ひねったこと知ってたの?


 それだったら嬉しいな。


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