初恋
「ただいまー」



不機嫌だ



「花優愛行くよ!!」



怒鳴られた




溜め息を吐きながら玄関に行けば、こっちを睨む母がいた




「早くして」



静かにそう言って、玄関を出ていった



流れた涙を急いで拭って、ブーツを履いて 家の鍵を閉めた



もう、なんなんだ自分



重い足を引きずるようにして、車に乗り込んだ





荒い運転だ



うぜぇ




浮気相手との事を話し始めた



携帯を触りながら適当に相槌をうてば、



「もういい!」



子供かよ




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