天狗様は俺様です!
「おっはよー。ん? どうしたんだ美弥。実花ちゃんもそんな暗い顔して?」
暗い雰囲気を漂わせてしまっている私達に、登校してきた川内くんが声を掛ける。
「うわーん速人くん~。実花ちゃんが冷たいよ~!」
そう言ってミヤちゃんが川内くんに抱きついた。
いつもと逆の光景だ。
そんな変わった様子を見ても私の気分は相変わらず。
こんなネガティブじゃ駄目だとは思うんだけど、なかなか気分が上昇しない。
そうしていると、いつの間にか来ていたカイに呼ばれた。
「実花、ちょっと来い」
「え? ちょっと!」
承諾の返事をする前に、カイは私の腕を引いて教室を出ようとする。
引きずられるように教室を出る際、ミヤちゃんと川内くんが呆けた様子で私達を見ているのが見えた。
連れて行かれたのはお決まりの屋上。
鉄製のドアを開くと、涼しいと言うよりは寒いくらいの風が肌を打った。
バタン、とドアが閉まるとカイは私に向き直る。
そして聞いてきた。
「実花、お前さ。もしかしてナギを犠牲にして俺達が幸せになっていいのかとか考えてねぇか?」
的のど真ん中を射たような言葉に、私はビクッと肩を震わせる。
暗い雰囲気を漂わせてしまっている私達に、登校してきた川内くんが声を掛ける。
「うわーん速人くん~。実花ちゃんが冷たいよ~!」
そう言ってミヤちゃんが川内くんに抱きついた。
いつもと逆の光景だ。
そんな変わった様子を見ても私の気分は相変わらず。
こんなネガティブじゃ駄目だとは思うんだけど、なかなか気分が上昇しない。
そうしていると、いつの間にか来ていたカイに呼ばれた。
「実花、ちょっと来い」
「え? ちょっと!」
承諾の返事をする前に、カイは私の腕を引いて教室を出ようとする。
引きずられるように教室を出る際、ミヤちゃんと川内くんが呆けた様子で私達を見ているのが見えた。
連れて行かれたのはお決まりの屋上。
鉄製のドアを開くと、涼しいと言うよりは寒いくらいの風が肌を打った。
バタン、とドアが閉まるとカイは私に向き直る。
そして聞いてきた。
「実花、お前さ。もしかしてナギを犠牲にして俺達が幸せになっていいのかとか考えてねぇか?」
的のど真ん中を射たような言葉に、私はビクッと肩を震わせる。