君とニャンにゃん☆
「……優」
櫻庭が少しだけ微笑んだ気がした
色素の薄い前髪が
その表情を隠す
「…大好きだ……愛してる…」
賢くはない彼だから
ボキャブラリーに乏しくて
拙い愛情表現だけど
彼の“愛”に満ちていた
私はこれが大好きだった
愛しい櫻庭
馬鹿で、すぐ面倒くさがって、
人の気持ちが解らない奴だけど
私は彼を好きになった
他の誰でもない彼を
お互いの全て受け入れた時
愛情という強さを私達は手に入れた